交番勤務の現役警察官だったが、電車内で痴漢を働き、逃走中の新宿駅ホームで現行犯逮捕された。
往生際悪く暴れ、周囲に悪態をつく姿が広く日本中のお茶の間へ報道されたことで世論は炎上。猛烈なバッシングを受け、2か月後の法廷では有罪を言い渡される。
が、そのとき、江原は、ある若者が腐乱死体として横浜で発見されたはずだと裁判長に笑いかけた。
その死体の主は4年前に江原の息子を自殺に追いやった「万死に値する」という相手で、ちょうど江原が痴漢で逮捕された日に殺されていた。
つまり、強烈な殺人の動機を持つ江原だが、そのアリバイは法廷の出した「痴漢の有罪判決」によって証明されているのだった。