STORY
#STORY.02
そうとは知らない八神は、新たに舞い込んできた依頼により、
新天地、横浜の地を踏みしめているところだった。
「『横浜九十九課』と…… あー…… 中華街の方じゃねぇんだな。
ついでに美味いモンでも食えると思ったのによ。」
残念がる派手な柄シャツの男、海藤正治。
いかにもな見た目の通り、かつては東城会系松金組の元組員だったが、
今は八神探偵事務所の調査員で頼れる相棒だ。
2人の目的地は伊勢佐木異人町の「横浜九十九課」。
神室町の友人だった九十九(つくも)誠一と杉浦文也がいつの間にか開業していた探偵事務所である。
彼らは、先輩探偵である八神と海藤に、とある依頼の応援を頼みたいと言ってきたのだった。
しかし、駅から九十九課へのわずかな道中の間にもトラブルはやってくる。
「み、店の前でたむろされちゃ邪魔だって…… そう言っただけだろ!? ほかのお客さんに迷惑だから!」
洋食屋の店員を囲んで何人もの高校生達が、看板を蹴倒したりと好き放題に暴れ挑発している。
店員は多勢に無勢の状況下、リーダー格の少年にスマホで動画を撮られ、為す術がないようだった。
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